カウンセリングは治療行為なのか?

カウンセリング

カウンセリングを受けようとする方は、カウンセリングにどのような期待をこめているのでしょうか。もしかしたら病院で行われる治療のような効果を期待しているかもしれません。

ただ、治療の意味を考えてみれば自ずと分かることですが、病院で医師が行う治療とカウンセラーが行うカウンセリングではその目的及び効果は明確に区別されるべきなのです。ひとことで言えば、仕事が違います

治療という言葉には一般的に以下のような意味合いが含まれています。

身体の異常を引き起こしていると考えられるウイルスや細胞の除去・抑制

引用:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

身体の異常(症状)に対してウイルスや細胞を取り除いたり、細菌の発生を抑えたりすることが治療行為であり、体内にウイルスが繁殖していることで何らかの症状が起こるのを治療行為によってウイルスを死滅させ、症状をなくすことが治療です。

もちろん外科的治療などはアプローチが異なりますのでそれのみをもって治療とはいいきれませんが、基本的には体内の異物を取り除くことが治療行為なのです。医療従事者は白衣の天使などと呼ばれますが、実は体内の異物を殺すことが仕事になっているのです。面白いですが、軽々しく医療職の人に「おめーの仕事は人を救うことだなんていいつつ実際のところはなんかやか殺すことが仕事じゃないか。」なんてちゃちゃ入れすると怒られる可能性大なのでやめておきましょう。

カウンセリングの場合はメンタルと関連して考えられる場合がほとんどですが、身体をメンタルと言い換えれば分かりやすいですね。病院で行われることは、メンタルの異常を引き起こしていると考えられる諸々のことの除去や抑制を目的とするのです。

とはいえ例えば職場内いじめが原因でメンタルを病んだということが明らかな場合でも、精神科のスタッフが職場のあなたがメンタルを病んだ要因の人を除去しようなどとは絶対にしません。お前がいるから〇〇が病んだんだ、お前がいなければ〇〇は病まない、つまりお前を排除すればいいんだ!などといいながらメンタルクリニックのスタッフがいじめの首謀者に襲いかかる、などということはありません。基本的にメンタルクリニックでは脳内物質の正常・異常を問題視します。だから薬を用いて脳内物質をコントロールしたりするわけです。いじめによってメンタルに不安があると言っている、その場合統計的に〇〇の物質に異常をきたしていることが多いので〇〇の薬を使ってコントロールすることを促して様子を見よう、という具合ですね。あくまでもその人のみを対象とし、その人をその人たらしめる脳内物質や神経、または肉体の諸々を扱うのがメンタルクリニックなのです。これはいい悪いの問題ではなく、メンタルクリニックはそういうところなのです。その人個人の身体のことしか扱わないのが病院であり、例えいじめられていることが原因でいじめの首謀者がいなくなればいじめられっ子の精神状態は回復する、と分かりきっていても、メンタルクリニックは関与しません。その辺に病院が関与しだすと色々と問題が生じるからです。医学はどの範囲まで人間を扱うべきなのか、という問題になるからです。

異論あるとは思います。ただここでは、あくまでここではですが、メンタルを治療するという言葉が意味するものは諸々の症状に対し多くの場合どこどこの脳内物質が過不足しているからそれを調整するという意味合いを採用します。

それに対しカウンセリングは決して脳内物質や身体のみを扱いません。体のことはもちろん考慮しますが、それ以外に気持ちの問題や誰と関わっているかなども総合的に考えます。その意味でカウンセリングは治療行為ではありませんが、カウンセリングを受ける方の生活を良くしたいという気持ちを第一に持って行っているものだということを知っていただければと思います。

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